「ジョニーは戦場へ行った」を見ました。
両手両足、触覚以外の全感覚を失った人の話で、乱歩の芋虫よりも主人公の状況は絶望的。監督のトランボさんは赤狩りの容疑者経験もある人なので反戦映画かと思っていたのだけれど、そういう側面はあまり強調されずに人間の内部に向かっております。あとは神の不在。過去をカラー、現在をモノトーンで描いてその対比が美しい。現実での時間の経過の仕方や、主人公の希望的思考には疑問が残り、世間が言うほど凄い名作とは思わなかったけど、記憶に鮮明に残りそう。今思ったけど、能天気に戦争に行ってしまうアメリカ人に対する批判として、病院での主人公の意識を鮮明にしてるのだとしたら凄いなぁ。

ジョニーは戦場へ行った [DVD]

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