死霊の盆踊り」を見ました。噂に違わぬ最低の映画。90分あるのだけど、早送りで30分で見終わった。内容は理解できているはず。面白かったところは多々あるけど、炎を愛した女の踊りで流れている音楽が秀逸。「えいやほ〜 えいやほ〜 やっ!やっ!」(ミーレミー シーラシー ミ!ミ!)
あとカップルが、盆踊り大会を隠れて見学していたところ途中で狼男とミイラ男に捕まってしまい、縛られ近接での見学を強制させられるシーン。


女「怖いわ」
男「とんでもないやつらに捕まっちまった」
女「気絶しそう」
男「それだけはいかん」


人生を無駄に使いたい人にはお勧めの映画です。


デューン/砂の惑星」を見ました。リンチにはまっていた高校生以来なので10年ぶりくらいかと。というか大学時代はほとんど映画を見ておらず、映画といえば高校時代が一番見てた。なぜか大学生なったあたりから、役者のエゴが気持ち悪くなって映画が見れない時期に突入。俺が見たいのは監督の魂なんだから役者は引っ込んでろって本気で思ってた。そういう話を同じクラスの友達(人生に数少ない尊敬できる友達だった。生きてるのかな)に、そういう人はブレッソンを見るといい、と言われた。けどまだ見てない。次そいつに会ったら見ようと思う。10年の冬眠を経て現在映画が魂の糧。
話はすっとんだけどデューン。昔はもっと壮大ですげーなぁって思った気がしたんだけど、SFXは結構陳腐で(だがそれがいい)、リンチである必要性を感じなかった。カイル・マクラクランが若くておもろい。対スティング戦は見もの。ナウシカはこの作品を意識したのかなぁと思った。


「冒険者たち」を見ました。元祖の方。凱旋門を飛行機でくぐろうとする男、車の新型エンジンの開発に全てを注ぐ男、現代アート女の3人が夢破れ、新たにコンゴの深海の秘宝をサルベージしに行くロマンと冒険の話。筋だけみると結構陳腐なんだけど、なかなか面白かった。青い空と青い海にアラン・ドロン。かっこよい。大人になれない大人の青春物語。眠り病を誘発するツェツェバエというハエの存在をはじめて知った。


「オーケストラ・リハーサル」を見ました。フェリーニの1978年作。オーケストラのリハーサル風景をドキュメンタリータッチで描いてると思いきや、徐々にフェリーニ節になっていき、最後はフェリーニ爆発、といった感じで大変楽しかった。これがニーノ・ロータとの最後の仕事だと思うと、偶然にも何か意味がある気がしてしまう。役者の演奏している演技が下手糞で、どう見ても演奏している風に見えないのが残念。ロータは純音楽を作らせると、なんだか中途半端で面白みに欠けてしまうんだけど、映画音楽は素晴らしい。と思って今フルートとハープのソナタを聞いてたら、なかなかいい曲だった。雰囲気がイベールやケクランに似てる。深みはないけど、掘ればもっといい曲があるかもしれない。


「まわり道」を見ました。これも高校生の時どっかのオールナイトで見たっきり。ヴェンダースの1974年。あんま覚えてなかったのけど、風景の緑は鮮明に覚えてた。記憶というのは面白い。女の子はナスターシャ・キンスキーだったのね。これデビューだそうでびっくり。何がびっくりかというと、今日購入した「インランド・エンパイア」は現時点でナタキンの最新作。13歳から45歳。
何も成し遂げられなそうな不安と戦う(逃げる)主人公が現代的に見えた。若者はいつの時代もこうなのかね。味わい深い名作。実業家の孤独についての講釈は印象深かった。終わった途端にもう一度見たくなった。

(は)