大変遅くなりましたが、3月8日のwarpに来てくれた方々どうもありがとうございます。とてもよいイベントだったと思います。いなかやろうのばんどうさんは、外から見て素晴らしいのは周知の通りですが、中から見ても最高だった。また一緒になんかやりたい。


んで、こないだ崩した体調はまだ尾を曳いていて、あまり体が動かせないことをいいことに、未読の本を読もうということで、ドノソの「夜のみだらな鳥」を読みました。
凄い本だとは聞いておったのですが、ほんとに凄かった。一応の筋はあるんだけど、話があっちゃこっちゃに飛びまくり、説明するのかと思いきやすぐに読者を裏切り、妄想なのか現実描写なのかもわからず、支離滅裂なことこの上ない。でも、エピソードの一つ一つは面白いので、引き込まれてしまい、そのうち考えることを放棄させられた。どうでもよくね?って感じになりながら読み進めるこの不思議。そのうち変な快感になってくる。なんだこれ。圧倒的ノイズの後に訪れる最後の静寂は圧巻だった。でも、そこまでたどり着くのになんどあきらめようかと思ったことか・・・。斜め読みしては戻り、10ページくらい飛ばしでも別にいいんじゃないか、と思って飛ばしても、案の定何も変わらなかったり。でもちゃんと読んだよ。
人に薦めたい気持ちもあるけど、あまり薦められない気持ちも大きい。2行ぎっしり440ページ分裂症的な文章に付き合いたい方にはぴったりかと。

しかし、作者のドノソさんは本当に頭がおかしいんじゃないかと、読了後にも疑わずにはいられない。たぶんおかしい。
ホセ・ドノソ。チリと言えばやっぱワイン。
この本は父と母に献呈されているのだけど、ちゃんと読んでくれたのだろうか。俺が親だったら誇らしいと思うだろうけど、それより心配が大きそうだ。



夜のみだらな鳥 (ラテンアメリカの文学 (11))

夜のみだらな鳥 (ラテンアメリカの文学 (11))